住宅ローン金利の3タイプを勉強しよう

住宅ローンの金利についてはあまり理解していない方が多いようです。

固定金利、変動金利は何となくわかるが固定金利選択タイプって何?

確かに銀行の金利説明は分かり易いようで分かりにくいと思います。

各金利タイプを分かり易く説明します。

全期間固定金利タイプ

もっともシンプルな金利タイプです。

住宅ローン契約時の金利が返済終了まで続く金利タイプです。

全期間を付けずに固定金利と言っている方もいますが、固定金利選択タイプと区別するために皆さんは全期間固定金利タイプと覚えてください。

この金利タイプの代表的な住宅ローン商品と言えば「フラット35」になります。

返済期間中、金利が一定のため、返済計画が契約時から変動することはありません。

他の金利タイプより高めの金利設定にっていることが一般的です。

契約時から金利が変わらないため、出来るだけ低い金利の商品を探す必要がありますが、残念ながらフラット35は全国どの金融機関から借りても同じ条件になります。

その理由は、国策として住宅金融支援機構が証券化ローンと銀行に資金を提供しているため、金融機関間で差をつけることを禁止しています。

そこで、各金融機関はフラット35と同じ全期間固定金利の商品を別の商品として独自に販売しています。

金利もフラット35より低く設定していますが、フラット35とは違った様々な条件を設けているケースが多く、契約時には注意が必要です。

 

最近のフラット35は、一定期間(5~10年程度)契約金利を引下げて貸出す融資方法が一般的です。

契約金利は自己資金の割合によって上下します。

2022/9/27現在、住宅支援支援機構のホームページより

金利引下げ期間金利引下げ幅
フラット35S 金利Aプラン当初10年0.25%
フラット35S 金利Bプラン当初5年0.25%
フラット35S ローン(住宅支援機構HPより)

全期間固定金利は契約時の金利が全期間適用されます。

出来る限り金利の低い商品を選ぶべきでしょう。

固定金利選択タイプ

次は固定金利選択タイプです。

固定金利選択タイプの特徴は契約から一定期間は固定金利タイプが採用されることです。

一艇期間は2年、3年、5年、10年、20年などの商品があります。

契約時に固定期間を決め、その後はその時の金利を選択することができます。

世情や金融状況によって金利が低くなるケースも高くなるケースもあり得ます。

リスクは全期間固定タイプよりもありますが、金利によっては返済総額が大きく膨らむ可能性もある金利タイプです。

金利が変わった段階で返済額が変わるため、計画的な家計を望む方には向かないかもしれません。

最初に設定した固定期間を繰返します。

5年固定の場合は5年毎、10年固定の場合は10年ごとに次の金利を選択することができます。

金利タイプも変動金利、固定金利を選択することができます。

固定期間と金利の関係は価格.comで調査した結果です。

固定期間金利
2年0.28~0.55
3年0.34~0.58
5年0.38
10年0.68~0.85
固定金利選択タイプの固定期間と金利の関係(価格.comより調査)
金融機関金利
ネット銀行系0.28
ネット銀行系0.44
地方銀行0.55
都市銀行0.60~0.90
2年固定の金融機関による違い

各固定期間の金利はネット銀行系や低く、都市銀行ほど高く設定されています。

例えば35年ローンを10年固定金利選択タイプにすると契約期間中、3回金利変更のリスクがあることになります。

10年先の住宅金利が現在より下がっているか、上がっているかを読み切ることはどんな専門家にも不可能でしょう。

言えることは固定期間を短くするほどリスクは高くなりますが、その分、金利が安くなるチャンスも増えるます。

変動金利タイプ

変動金利タイプは3つのタイプの中でもっともリスクが高い金利タイプです。

契約後半年ごとに金利が変わります。

当然、金利が上がれば支払額も変わります。

このリスクを返済期間を通して受けることになります。

とは言え、金利は上がるだけではなく、下がることもあり、下がれば返済額は少なくなります。

金利はまだまだ低い状態が続き、これからも下がる可能性が高いと考えているのであればお勧めです。

しかし、安定的な返済計画は難しいため、慎重派の方は敬遠した方が良いかもしれません。

変動金利タイプには、大幅な金利上昇に契約者が困らないように保護政策があります。

大幅な金利上昇があると変動金利タイプで契約している方は家計の維持ができなくなることが想定されます。

そこで、一定の猶予期間と支払額の上限を法律に定めました。

それが「5年ルール」と「125%ルール」です。

変動金利タイプの5年ルールと125%ルールは安心なのか?

変動により上昇した金利は5年間返済額を据え置くことができます。

この間に家計を見直し、支払に対応できる準備をしてくださいと言うことです。

更に、急激な返済額増加に対しては従来の返済額の125%までに支払額を収めることができるルールです。

毎月10万円の住宅ローンの方は金利がどれだけ上がっても最大でも5年後に12万5千円になります。

安心・・と思ってはいけません。

このルールを誤解されている方が多いので注意しますが、125%以上を超えた部分は免除されるわけではありません。

未払利息として元金に追加されるため、元金の未払利息が増加することになります。

この未払利息はローン後半に一気に返済を求められます。

金融機関はしっかり取り立ててきます。

このような事態になる前に金利上昇の傾向が続くときには早めに全期間固定金利タイプや固定金利選択タイプへの借換を検討することが良いと思います。

せっかめ奮闘中 固定金利選択タイプも金利の上昇によるリスクはありますが、「5年ルール」「125%ルール」は適用されません。

変動金利タイプは契約者に金利選択の自由はありませんが、固定金利選択タイプは金利変更時に選択肢があります。そのため、そこまで保護する必要はないと考えられます。


住宅ローンの金利タイプの勉強をしました。

わかっているつもりでも知らないことはあります。

知らずに契約すると後々、困ったことや損することも・・・。

後悔の無い住宅購入のために必要な知識を身につけてください。

次回は、住宅金利はどのように決まるのでしょうか。

これを知ることで住宅を買うタイミングを知ること、効果的な借り換えのタイミングを計ることができます。


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