ちょっとキナ臭い、黒田総帥の行動

任期が残り4カ月、あれだけ持論の金融政策を続けると言っていた黒田総帥。
大きな金融政策の転換があるとすれば次の総裁が決まった後のこと。
誰もがそう思っていました。
それもあって市場関係者も任期中に金利の引上げを行うとは予想していなかった。
昨日の突然の金利の引上げ。
為替も株価も素早く反応したようで、一気に5円の円高、株価も一時800円の値下がりを示した。
ただし、この動きは投資家が反応したためで、アメリカでは翌日にはすぐに買い戻しされ100ドル以上の上げ幅に。
なぜ、この時期なのか?
これがどうしても気になる。
考えられることは幾つかあります。
政府の物価高騰補正予算が決定したことで、円安傾向を一時的にでも抑える金融政策の決定を要請された。
黒田総帥の任期が残り4カ月、次の総裁が金融政策転換をし易い環境作りをすることを要請された。
落ち着いていた円安傾向がまた円安に動き出した。
国民に人気がないことを気にして自身への批判をかわす目的。
・・・
いろいろと調べてみると、次の総裁へのバトンタッチがもっとも有力かな~と。
残りの任期だけでも自身の信念は貫きたかった。
記者会見でどことなくそんな風に見えてしまった。
そうなると気になるのは次の総裁の金融政策です。
この時点で長期国債の金利の引き上げを行ったと言うことは、少なくとも次期総裁は黒田総裁の金融政策をそのまま続けると思えません。
では・・
少なくとも欧米の金利政策に近づくのではないか。
しかし、急激な金利の引き上げはできない日本経済の現状です。
円安で一部の輸出会社は過去最高をの収益を出しているものの、それは為替差益によって生み出された利益。
その利益を圧縮する原材料価格の高騰。
これを解消するには、経済自体の活性化が必須ですが、それには数年必要です。
現状で出来ることは日本経済には金余りの状況は残したまま、円安だけを解消すると言う離れ業が必要になります。
今回の発表でも日銀が国債を買う額は増やすとしています。
要するには市場に潤沢な資金供給は続けながら、円安に歯止めをかけることができるのか?
そんな実験を始めた気がします。
発表後の市場の動きはまずますです。
昨日下がった株価は1週間以内に2万7千台は取り戻すでしょう。
円為替レートは徐々に円安傾向に戻ると思います。(欧米との金利差が大きすぎる)
住宅ローンへの影響は昨日も書きましたが、金利が上がると思って駆け込みで購入を急ぐ方が一部にいるとは思いますが、それも一過性でしょう。
今回の金利の引き上げはあくまでも長期金利、住宅ローンの固定金利が多少値上がりすることはあっても、金利引き上げが経済を冷え込ませる影響が大きい短期金利は依然そのまま。
この金利を上げることは市場に金を余らせる政策と相反するため、直ちに動くことは考えにくく、住宅金利の変動金利には影響はないと考えています。
渋谷オフィスのクライアントの方にも昨日、その旨をメールでお伝えしました。
黒田総裁が次の総裁が動きやすい環境を整えるために行ったと考えると、来年の4月以降、物価高騰の流れが収まると予想している黒田総帥が言うことが正しければ、次期総裁は景気の動向を見ながら0.75%、1.0%と金利幅を徐々にアップすることも十分にあり得ると想定しておくべきです。
おそらく、黒田総帥自身も今回の利上げの効果が一過性なのか、思ったより効果が継続するかを見極めた上でレポートを作成すると思われ、その意味でも年明け発表される日銀の景気動向レポートは重要になります。
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