区分所有者は基本、めんどくさがり屋

今回は分譲マンションでは良くある「使用細則」の話です。

使用細則と言っても色々ありますが、ペットの使用細則は多くのマンションで規定されていると思います。

分譲時に「ペット可」を定めたマンションの管理規約にはペット飼育細則が含まれている、あるいは添付されています。

飼育細則の中身については各マンションで工夫されていると思いますが、概ね犬、猫を対象にしています。

 

ペット飼育はマンションのトラブルでも上位にランクされるかなりデリケートな問題です。

当事務所でも犬の鳴き声の相談はそれなりにあります。

 

今日の話題は、ペットのトラブルではなく、ペット可のマンションで多く見られるずさんな管理についてです。

 

ペット飼育細則の多くには次の項目があるはずです。

1 ・・・・・のペット飼育希望者は、「ペット飼育届出書」を管理組合に提出しなければならない。
2 ペットの飼育をしなくなった場合は、その旨を管理組合に届けること

飼い始める時に「飼育届出」、飼育を辞める時、あるいはペットが死亡した時に「飼育終了届出」「ペット死亡届」を提出とされています。

厳格な管理をしているマンションでは、飼育届出に保健所の予防注射証明書、写真を添付することが一般的です。

 

分譲時は購入者のみなさんも細則に従って届出を出しますが、その後の更新はどうでしょうか。

ペットは生き物で当然に寿命があります。

また、病気になり残念ですが死亡することもあります。

 

その際に「飼育終了届出」「ペット死亡届」をきちんと提出しているのでしょうか。

 

亡くなったペットの後継者を飼う時は新たに届出が必要です。

 

意外とこれが守られている管理組合は少ないようで、10年もすると管理はほとんどされず、いざペットトラブルが発生すると「あの家ペット居たの?」「えっ3匹も飼ってるの?」などの声を聞くことがあります。

 

このような事態が発生する一番の理由は飼育している区分所有者の怠慢です。

管理組合は飼育者の責任で届出を出すことを建前としています。

これが守られない以上、ペットに対する責任感も疑うべきではないかと思います。

 

飼い始める時は、届出を出す人も多いようですが、亡くなった時は「まっいっか」「面倒」で済ませている方が多いように思います。

面倒くさいのでしょう。

 

このような事態を避けるために、当事務所では数年に一度、ペットの飼育状況をアンケートにより確認することを勧めています。

 

届忘れは誰にでもあります。

これを無くすためにもアンケートは実施すべきでしょう。

駐車場や駐輪場の契約更新は細則に定められた通りに数年に一度、契約の更新、あるいは再抽選をしているはずです。

これと同じように行うことで杜撰な管理は解消できます。

 

アンケートの対象は全戸に行います。

届出を出さずに飼っている方もいるかもしれません。

 

届出がない場合、それを理由にペットの飼育を認めないこともできます。

トラブルが発生した時の解決方法のひとつになります。

 

アンケートの実施や集計、管理は管理会社に委託すれば良いことです。

恐らく、費用の発生はないでしょう。

 

少しのアイデアと行動でマンション管理は円滑に進みます。


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