マンション管理会社の管理人さんへの大きな勘違い

管理会社は受託したマンションの現場に管理人を配置することが一般的です。
管理人さんと言われますよね。
今回はその管理人とは何か?がテーマです。
マンションの重要な仕事はゴミの搬出作業です。
決められた曜日に決められたゴミを指定集積所に出す作業です。

管理人の仕事の基本です。
搬出後にゴミ室の清掃です。
一般的にゴミ室はあまりきれいではありません。
特に夏場は臭いも虫もいます。
これは使い方(住民のモラルとも言えますが)によって違います。
ゴミ袋から生ごみの水が流れ出しても全然気にしない住民の方もいますからね。
管理人は週に2回の燃えるゴミ、その他に資源ゴミ、月の2回の不燃物の回収日にゴミ出しをします。
ゴミを集積所に搬出した後、汚れた床やゴミ箱の清掃。
新しいゴミ袋をゴミ箱に被せて終了。
この作業が終わるとちょっとホッとします。
これが朝一番の仕事になります。
この後は、館内の巡回。
マンションの出入口、周辺のごみ拾い。
館内の清掃と・・・
あっという間に数時間は経過します。
これが皆さんの知っている管理人さんの仕事ですよね。
管理会社も基本的にはゴミ出し、清掃が管理人の仕事だと認識しています。
そのため、管理人さんの勤務時間は朝の2時間から3時間です。
館内の清掃は床掃除が主な仕事ですが、これ以外にガラス拭き、手摺や共用扉ドアノブの清掃、EVかご内の床掃除など切りがありません。
床掃除もごみ拾い、ほうき、掃除機を使って掃除をしますが、限られた時間で出来ることをやると言うのが基本的な考え方です。
管理人と言ってもやっていることは清掃中心の業務になります。
住民の多くも管理会社と同じ認識です。
管理人時代に「掃除の人だ」と子供から言われましたね。
確かに間違いではありませんけど。

管理人がゴミ出し、清掃以外のことでやることは、フロントからの理事長宛ての回覧物をメールボックスに投函すること。
掲示板の貼り換え程度でしょうね。
それでも館内に掲示されている管理会社の案内を見ると「管理責任者」と書かれています。
???
どこが?
住民のクレームの窓口も管理人の仕事のひとつでしょうか。
フロントと面識がない住民はたくさんいますが管理人を知らない方はいません。
言い易さ、立場の違いもあって、館内の不満の多くは管理人に向けられます。
フロントに相談しても「うんうん、わかるよ、我慢して」
感情剥き出しの住民からの言葉で、管理人を辞める人も多くいます。
それ以外にも何の権限を持たない管理人を責任者と表示する管理会社にも問題があります。
これまでの経験で住民から評価が高い管理人とは、そのマンションの住民生活を良く知って、適したサービスを行うことです。
言葉にすると簡単なのですが、これを実践するためには幾つかのポイントがあります。
これはポイントを押さえた管理人さんへの指導を行うことが大きいと言えます。
当事務所が行っている無料サポートや顧問を通して管理組合の皆さんからよく言われることは
「管理人さんが代わるとこんなにも違うんだ」
管理人さんは現場を知る人です。
管理会社(フロント)は担当するマンション住民からクレームがないことが一番だと考えています。
毎年、更新がしてもらえればそれで十分、会社に評価も同じです。
そのため、管理会社には個性がなく、中堅の管理会社は価格競争を繰り広げています。
多く会社は契約を取るまでは一生懸命、契約後は管理人さん任せ。
ろくに教育もせずに身だなキャッチフレーズを管理室に貼ることが仕事だと勘違いしています。
管理会社が良い管理人を育てない限り、管理会社が清掃員の延長に捉えている限り管理会社に明るい未来はないと思います。
管理人を本気で育てている会社は、人気もあります。
ちゃんと管理責任者としての働く場と裁量を与えています。
また、皆さんからのご質問や相談をお受けしています。
お気軽にお問合せください。
最後までお読み頂きありがとうざいます。
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