こどもエコすまい支援事業の概要を理解しよう!知らないと損します。

昨年、政府が補正予算を閣議決定しました。

その予算で始める制度が「こどもエコすまい支援事業」です。

これまでの支援制度と大きな違いは、申請者が事業者であることです。

これまでは設備を購入した人が役所に申請書を出す必要がありましたが、今回の制度では設置する事業者が申請をするため、購入した人は事業者からお金を変換されることになります。

説明書類では「一般消費オ社はこれら事業者(設置した事業者)から補助金の還元を受けることとしています」と書かれています。

還元を渋る事業者もいそうですが、恐らく、購入時に補助金として工事費から差し引かれる販売方法になるのではないかと考えています。

事業の目的

長い説明が書かれていますが、要は子育て世帯・若者夫婦世帯等に省エネ設備を導入してください。

そのための補助金です。

子育て世帯の定義

令和4年4月1日で18歳未満の子供がいる世帯。

婚姻については不問らしく、シングル世帯でも利用できます。

若者夫婦世帯の定義

夫婦であることが条件です。

夫婦のいずれかが令和4年4月1日で39歳以下の世帯

補助対象の事業

事業は新築とリフォームが対象で利用できる人も異なります。

事業対象
新築子育て世帯
若夫婦世帯
リフォーム利用者の制限なし
管理組合・管理組合法人
こどもエコすまい支援事業利用者

この子育て世帯・若者夫婦世帯は新築物件に限定されますが、リフォームについてはそのような縛りはなく、誰でも利用できます。

また、管理組合・管理組合法人が利用できます。

補助額

新築で最大100万円。

リフォームは実施する補助対象工事および工事発注者の属性等に応じて5万円から60万円

ガラスの交換は補助が少なくて、外壁工事は規模も大きくなるため補助額も多くなると言うことです。

対象なる期間

令和4年11月8日以降に工事に着手したもの。

新築の場合は基礎工事より後の工程が令和4年11月8日以降に着手されたもの。


以上がこどもエコすまい事業の対象と概要についてです。

新築の補助金は・・ごめんなさい。

割愛しますが少しだけ説明します。

新築物件の補助について

新築物件には建売と注文住宅があります。

建売の場合、助成金制度は昨年12月に公開されたため、現在発売されている建売住宅が基準を満たしている可能性は少ないと考えて良いでしょう。

これから着工する工事について「こどもエコすまい支援制度対応住宅」などの名称で機能を満たした住宅の発売があり、購入時に戸当たり100万円の補助を受けることができる形になります。

注文住宅では現在、建設中であれば事業者(受注元)が断熱などの要件を満たすための設計に変更する必要があります。

予定していたサッシを断熱サッシに換えるなどの変更は可能ではないかと思います。

受注先の工務店等へ確認することをお勧めします。

戸当たり100万円の補助は出来る限り利用した方が良いと思います。

現在は、補助金の対象となる事業者が登録をしている段階です。

事業者の登録が終了するには数カ月程度は必要になるのではと思います。


これ以降はマンション管理組合、その住民を対象にリフォーム工事で利用するための方法を説明します。

戸建ての方でもマンションの専有部分と改修工事の内容は同じですから是非、チェックしてください。

リフォームの対象工事

今回の事業でも補助金を利用するためには必須工事を行う必要があります。

必須工事をした方が任意工事を利用することができます。

昨年のエコ事業も省エネの促進が目的なので仕方ない面はありますが、ハードルの高い必須工事がありました。

特にマンション管理組合が管理する共用部分の改修は、区分所有者の合意形成が必要になるため、マンションでも利用可能としていますが、実際に導入まで進めるケースは限られています。

しかし、今回の必須工事は管理組合の合意形成がなくてもできる工事があります。

その点が、昨年の省エネ補助金と大きく異なっている点です。

利用できるのは誰

新築住宅への補助金は対象世帯が決まっていましたが、リフォームに対象はありません。

誰でも利用できます。

ただし、設置する潤沢は所有している物件です。

賃貸物件に賃借人が設置を申請することはできません。

必須工事とは

補助金を利用するために必要な工事は下記の通りです。

個々の工事について簡単に説明します。

開口部の断熱工事

サッシのガラス、あるいはサッシごとの交換です。

内窓の増設も対象工事に含まれます。

サッシのガラスはマンションの場合は、共用部分です。

そのため、全戸で一斉にサッシの交換、あるいはガラスの交換が必要になります。

区分所有者が単独で行う場合は、理事会に内窓の設置の許可を受ける必要があります。

マンションのすべてのサッシ窓を交換する必要はなく、一部だけでも補助の対象です。

しかし、間取りや床面積がことなるため、組合全体での工事はむずかしいのが現実です。

例えば騒音がマンション全体の課題になっているようなマンションなら利用価値はあります。

戸建ての場合は南側や西側に遮光ガラス、北側に保温ガラスを入れ替えるなどに利用できます。

電気代が高騰している中、冷暖房代の節約につながる修繕工事と言えます。

外壁・屋根・天井又は床の断熱改修

建物の断熱には外断熱と内断熱があります。

コンクリートの躯体を外から断熱する外断熱、コンクリートの内側の部屋の壁を断熱する内断熱です。

外壁・屋根は外断熱、天井・床は内断熱です。

マンション管理組合ではいずれも共用部分です。

区分所有者が単独で行える改修ではありません。

大規模修繕で外壁、屋上の修繕を行う計画がある組合は、耐熱塗装を改修工事が事業の対象になるかは現時点で確認していませんが、こどもエコすまい支援事業以外でも利用可能な補助金制度があります。

当事務所にお問合せ下さい。

戸建て住宅でも外壁や屋根・天井又は床の断熱改修は可能ですが、かなり大掛かりな工事になります。

家全体のリフォームを計画しているご家庭であれば工務店に相談することをお勧めします。

エコ住宅設備の設置

今回の補助金制度でもっとも利用しやすい必須工事になります。

対象は、次の設備になります。

FJマンション管理士事務所が注目している設備は、浴槽、トイレ、水栓の交換です。

特にトイレ、水栓は他の設備よりもコストが安く、マンションでは専有部分の工事になります。

浴槽、トイレは管理組合へ工事届けが必要な場合もありますが、水栓に関しては届出の必要なく自己の判断で行える工事です。

(工事費に対しては補助金はでません、あくまでも設備の価格に対して補助金が給付されます。)

エコ設備価格帯補助金額管理組合への提出義務
節水トイレ掃除しやすい5万円台~20,000円/台工事届け
その他5万円台~19,000円/台工事届け
節水水栓2万円台~5,000円/台必要なし
こどもエコすまい支援事業の必須工事の例

この工事が行うことで補助の給付を受ける要件をクリアーすることができます。

必須工事を行うとバラエティーに富んだ任意工事を同時に行うことで補助金を利用することができます。

任意工事はいろいろです

任意工事は子育て対応改修、バリアフリー改修、防災性向上改修、空気清浄機能付換気機能付きエアコンの設置があります。

(防災性向上改修は割愛しました。)

食洗器、掃除しやすいレンジフード、宅配ボックスなど子育てをされる家庭ではわざわざ買うには躊躇するけど、あると便利だな~と思える設備が多数あります。

それぞれに補助額は決まっていますが、一考する価値はあるのではないでしょうか。


次回は補助金を利用する流れをマンション、戸建てに分けて説明します。

現在、補助金の対象となる設備を各メーカーが登録をしている最中です。

申請は始まっていますが、これからどんどん対象となる設備が公開されます。

焦ることはありません。

予算は1,500億円と破格です。

十分に吟味した後でも間に合います。

補助金に関する相談も受付けています。

FJマンション管理士事務は分譲マンション生活に係る様々な情報を発信しています。
また、皆さんからのご質問や相談をお受けしています。
お気軽にお問合せください。


最後までお読み頂きありがとうざいます。
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