購入したいマンションが管理組合法人!大丈夫?

既存マンションの購入を検討してい方からの質問です。

先日はオンライン相談、ありがとうございました。

排水管の清掃が行われていないことには気づきませんでした。

本当にありがとうございました。

結局、あのマンションの購入をやめることにしました。

夫婦で探していますが、気になる物件で法人マンション管理組合とありました。

法人化された管理組合と法人化されていない管理組合の違いがわかりません。

購入する時、購入後に何か問題になることはあるのでしょうか。

なるほど、おやめになったのですか!

まぁ~無難な選択ですね。

20年以上排水管の洗浄が無いマンションは行く末が心配です。

法人化した管理組合へのご質問ですが、購入前に法人化管理組合、それ以外の管理組合の違いを気にする方はあまりいないかもしれませんね。

回答

分譲マンションは、区分所有者が発生した段階(登記登録を済ませた時と考えてください。)で管理組合が自然発生します。

これは区分所有法に規定されています。(第3条)

マンションを購入した人は必ず管理組合に加入することになります。

町内会の組合員は任意ですが、マンション管理組合は必須です。

このような規定は、マンションの共用部分を区分所有者全員で管理・維持するために整備された法律になります。

管理組合の法人化も区分所有法に規定されていますが、次のように任意事項になっています。

第六節 管理組合法人

(成立等)

第四十七条 第三条に規定する団体は、区分所有者及び議決権の各四分の三以上の多数による集会の決議で法人となる旨並びにその名称及び事務所を定め、かつ、その主たる事務所の所在地において登記をすることによつて法人となる。

集会の議決とは管理組合の総会で組合員数の議決権の3/4以上の賛成で法人化を決めることが出来る。

総会で決めただけでは法人化できるわけではなく、法務局で登記登録によってはじめて法人化することができると書かれています。

管理組合が法人化するかどうかは所有者の皆さんの意志で決定することになります。

法人化しなくても問題になることはありません。

ただし、法人化の有無に関わらず区分所有法等の法律を守ることは同じです。

では、当然に「何で法人化するの?」と疑問になります。

法人化したマンション管理組合のメリット・デメリットの比較をしましょう。

比較項目法人マンション管理組合未法人マンション管理組合
代表者法人マンション管理組合理事長(交代時は代表者が変わる)
銀行口座名義法人マンション管理組合理事長名義
理事長交代時の事務登記登録、代表者の名義変更口座の名義変更
運営理事会理事会(管理者)
社会的な信用高い???
租税公課収益がある時は法人税支払義務なし
ただし、収益がある場合は所得税
法人管理組合と法人化していない管理組合の違い

簡単な比較表ですがこの程度の違いです。

契約書の契約者が代わります

法人マンション管理組合の代表者は「○○マンション管理組合法人」になります。

そのため、すべての契約書は「○○マンション管理組合法人」で行い、印鑑は法人印になります。

契約書に「○○マンション管理組合法人」理事長○○○○って感じですね。

これに対して法人化していない管理組合は、理事長が記名押印します。

契約書の名義は違いますが責任は同じです。

法人であろうとなかろうと代表者であることにはかわりませんからね。

どちらも手間がかかるのは一緒

法人マンション管理組合は法人登記をしていいるため、預貯金口座の名義は「○○マンション管理組合法人」になります。

必ず「マンション名+管理組合+法人」になります。(これ以外は認められないはずです。)

理事長が代わっても預貯金口座の名義変更は必要ありません。

会社でも社長さん(代表取締役社長)が代わっても口座の名義変更はしませんよね。

あれと同じです。

これに対して法人化されてない管理組合は元々が理事長が管理組合の預貯金口座の名義者です。

理事長が代わる度に、名義変更と印鑑の変更が必要になります。

銀行口座の名義の必要がない法人マンション管理組合ですが、登記登録の代表者、監事の変更の届けが必要になります。

面倒と言えば面倒ですが、一般的には事務手続きは管理会社が行います。

要はどちらも事務処理に手間がかかるのは一緒と言うことです。

運営に違いはない

管理組合の運営は理事会が行うことが一般的です。

これは法人でもそれ以外でも同じで、区分所有法やマンション管理適正化法に定められたルールで行われます。

この法律に定められていないことは民法に従います。

法人と言っても管理運営方法に違いはありません。

社会的信用について

マンション管理の教本に法人化は社会的信用が上がると書かれています。

う~ぅ~う・・・

銀行からお金を借りたり、修繕工事等の契約をする際に相手の信用度が増すかと言われれば・・わかりません。

銀行も借入を認める前に管理組合の財務状況は確認するでしょう。

法人だから貸すとはならないと思います。

でも、「○○マンション管理組合法人」の理事長です!!はちょっと心地よい響きかもしれませんけど。

これについては、皆さんの判断にお任せします。

税金を支払う必要性は?

マンション管理組合は国税、地方税共に支払義務はない、あるいは免税の対象になります。

これは法人マンション管理組合も同じです。

マンション管理組合の収入は管理費、共用施設使用料などがありますが、これは当事者が管理のために支出していることから非課税になります。

注意する点は法人、非法人の管理組合が収益事業を行っている場合です。

例としては空いている駐車場を組合員(賃借人を含む)以外の第三者に貸し出している場合、屋上等に携帯電話用の基地アンテナの設置や看板設置等の賃借契約している場合が該当します。

太陽光パネルの設置により売電で収益を得る場合も対象になります。

この場合は、法人格に関わらず法人税法上の納税義務者となります。

要するに他の会計とは別に法人税や地方税等の申告「公益法人等又は人格のない社団等の収益事業開始の届出」等の届出が必要になります。

参考までに

サイトで「マンション管理組合 法人化 メリット デメリット」で検索するとこんな内容になります。

・管理組合を法人化することにより組織として安定性・継続性を確保でき、区分所有者(組合員)の所属意識の向上、役員としての自覚・責任感が増すことで、組合活動の活性化に繋げられる可能性があります。(マンション管理サポートセンター

おいおい、法人化しなくてもこれぐらいの意識はあるぞ!!

ってどれぐらいの理事長が思ったのか・・・。

まとめ

簡単に説明しましたが、質問への答えはマンション管理組合の法人化について気にする必要はありません。

それ以前に財務の内容を重視してください。

法人化するメリットあまりないと言うのがマンション管理士の認識です。

大きな収益事業を行っているマンション(節税対策とか・・)は別ですが、それ以外では法人化の必要性を感じることはないでしょう。

今回検討されているマンションが法人化されているのであれば、仲介業者に「何で法人化したんですかね?」と尋ねてください。

売主から情報を聞き出してくれると思います。

どのような結果であろうと購入の意志決定には左右しない可能性が高いと思います。


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